はじめに
シリーズ第2回では、ステップ④〜⑥を解説します。今回は「新規事業立ち上げに利用できる補助金の申請」「ドローン本体の購入」「社員教育体制の構築」について解説します。

ステップ④:新規事業立ち上げに利用できる補助金を活用する
ドローン事業部の立ち上げにあたっては、ドローン本体や追加バッテリー、プロペラガードなどのアクセサリー類、関連ソフトの一部に補助金を活用しました。
補助金の種類によっては、最大500万円(補助率1/2)まで支援を受けられる制度もあります。
ただし、ドローン関連の機材やソフトが補助対象になるかは、必ず事前に補助金の窓口へ確認する必要があります。
また、申請時に「二等無人航空機操縦士」の国家資格保有者がいることが要件として求められたため、事前に資格取得を済ませておく必要があります。補助金によってはこうした条件が設けられていることもあるため、注意が必要です。
ここで大事なのは、補助金は助成金と違い、「条件を満たせば必ずもらえるものではない」という点。
審査があるため、申請書類の正確さや内容の具体性が非常に重要です。不備や曖昧な記載があれば、採択されない可能性もあります。
さらにもう一点、補助金は先払いではなく、すべての手続きが完了したあとに「後払い」で支給されます。
つまり、一度は自己資金で全額立て替える必要があるため、資金計画も事前にしっかり立てておくべきです。
申請手続きには手間がかかりますが、自社でしっかり準備すれば、補助金を満額受け取ることも可能です。
不安がある場合は、行政書士など専門家に依頼するのも有効な選択肢です。
ちなみに私は、申請から交付までをすべて自社で行い、無事に補助金を獲得しました。
● 必要書類リスト一例
- 詳細な事業計画書
SWOT分析や具体的な成果目標を含む、補助金審査用の事業計画書。 - 購入予定の機材に関する書類一式
ドローン本体、ソフト、関連機材の
・見積書
・請求書
・領収書
・支払い証明(通帳のコピーなど)
※ 支払い証明については、インターネットバンキングの画面コピーは不可。通帳に記帳された「入金の証拠」が求められます。実際に、窓口から「通帳で確認できるものを提出してください」と指示されました。 - 「二等無人航空機操縦士」以上の資格を保有していることを証明する書類
- ドローンスクールの卒業証明書
- その他、補助金窓口から求められた書類
ステップ⑤:一次審査通過後に産業用ドローンを購入
補助金の一次審査を通過した後、ドローン本体などの機材やソフト(サブスク)を購入しました。
このときの販売店とのメールのやり取りなども、証拠として必ず保管しておきましょう。
場合によっては、補助金の支給元から提出を求められることもあります。
また、領収書や請求書などの関連書類も絶対に捨てずに保管しておくことが大切です。
どれも補助金の審査や支給に必要となる重要な証拠書類になります。
● 購入時の記録管理
- 見積書・請求書・領収書を電子・紙で保管
- 購入前後のメールや契約書、領収書もすべて保存
- 購入日・支払い日・納品日がわかる書類を保管
この記録が、二次審査の実績報告時に重要になります。
ステップ⑥:社員3名以上が操縦できる体制を整える
ドローンを業務で活用する場合、操縦者だけでなく補助者にも適切な教育が必要です。
補助者がドローンに関する知識をまったく持っていないと、操縦者が安全に操作することが難しくなります。
操縦者は飛行中、機体の操作に集中しており、周囲の状況にまで注意を払う余裕はありません。
そのため、補助者が周囲の安全確認や第三者への注意喚起などを的確にサポートできるように、事前に教育・訓練しておくことが重要です。
● 教育計画の構成
- 学科講習(ドローンを飛ばすときの安全ルール・航空法など)
- 実技講習(離陸〜着陸、撮影操作、非常時対応)
- 社内練習場がない場合は有料施設を活用 ←私の場合は有料施設を利用しました。



● 教育期間
私は約3カ月で、3名の育成を行いました。
その後、およそ2カ月以内に二次審査用の実績報告書などを提出する必要があるため、のんびり進めている時間はありません。
あらかじめスケジュールをしっかり立てて、計画的に進めることが重要です。
限られた期間の中で成果を出すためにも、効率よく、着実に進めましょう。
まとめ
第2回では、「新規事業立ち上げに利用できる補助金の申請」「ドローン本体の購入」「社員教育体制の構築」について解説しました。次回は、実務活用と実績報告による補助金受理の最終ステップをご紹介します。


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